今日は「正義とは何か」を霊的立場から解説していきたいと思います。
「正義」はよく使われる言葉です。幼い子供でもきっと知っているでしょう。しかしあらためて「正義とはなんですか?」と尋ねられたら、あなたは正しく答えることができるでしょうか。
仮にあなたが「正義とは正しさをつらぬくことです。」と答えたとします。では「正しさとはなんですか?」と重ねて質問をされたらどうでしょうか。
「正しさ」を正確に表現するのはとても難しいと思います。当然ですが「あやまちではないこと」と答えてしまっては、堂々巡りになってしまいます。
実は正しさというのは、時代や地域によってずいぶんと変るものなのです。
昭和の時代では、人の容姿をやゆするような表現をよくしていました。現代でそんなことを言ってしまったら、非難されるか、非常識な人だと思われてしまいます。
昭和の時代では、たばこは電車だけでなく、飛行機の中でも吸うことができました。今では考えられないですよね。
当時は、このようなことを言っても、やっても誰からも文句も言われないし、嫌な顔さえされませんでした。それはなぜかというと、その時代が求めていた「正しさ」に反していなかったからです。周りの人もマスコミでさえ、みんなそうしていたのです。
「正しさ」は時代ばかりではなく、地域によっても変わります。
現代において、イスラム原理教が勢力を握っている地域では、女性が髪はおろか、顔さえもヒジャブ(ベール)で隠すことが必須になっています。そういった地域で、女性の人権を侵害していると声高らかに訴えている人がどれだけいるでしょうか。たとえ多くの人が心の中でそう思っていたとしても、声をあげることはすなわち、不利益を被ることであり、押し黙ってしまいます。同調圧力も地域においての正義になるのです。
ではちょっと極端な例をあげてみましょう。
「もしあなたの国に他国が武力による侵略をしてきたら、それに応戦することは正義ですか?」と質問したとします。
多くの人は「正義である」と答えるかまたは、「積極的には加担したくはないが、敵が攻めてくるのだから仕方がない。武力で応じても不正義とは言えない。」と答えることでしょう。
正義を理解するためには「正しさとはなにか」と「求めるべきものは何か」がわかっている必要があります。
「正しさ」とは「霊的真理」です。
「求めるべきもの」とは「愛に生きること」です。
しかし、以前こちらのブログ「この世に正義と平等を求めてはいけない」の記事でも書いた通り、地球において、正義は永遠に実行されません。なぜなら、地球に再生してくる魂のレベルでは「霊的真理」さえ理解することができないからです。
では霊的真理がわからないままで良いのかといったら、そうではありません。
たとえば、人を殴ったり蹴ったりするような人が→やがて人を傷つけることは良くないことだと気づき→自粛すようになり→そして人の心を傷つけることもいけないことだと気づき→言葉や行動に気をつけるようになり→自分を信頼してくれている人を裏切っていた人が→それはいけないと気づき→誠実に生きようとします。
人は何回も生まれ変わりながら、このように段階をゆっくりと登っていくのです。
この進化の度合いは時代によって変わるのではなく、ひとりひとりの霊的レベルによって変わっていきます。ですから、同じ時代の地球にもさまざまなレベルの人たちが同居しているのです。
霊的真理を理解できていない者たちが、1つ、また1つと、小さな粒を集めるようにして霊的真理を理解しながら、地球と霊界を行ったり来たりしています。
「愛に生きること」を理解し、実行に移すことは、霊的真理を理解することよりも、さらに遠い道のりです。地球に再生する必要がなくなった高いレベルの魂たちが、霊界で1つ、また1つと小さな粒を集めるようにして愛に生きていくのです。
だからと言って、地球に生きる私たちが、愛に生きることを放棄して良いということにはなりません。
愛情と愛を混同し、履き違えながら、愛情と愛は何が違うのかを問いかけ、実行に移し、トライ&エラーを繰り返して、愛の概略だけでもつかむ必要があるのです。
さて長くなってしまいましたが、地球に住む私たちにとって「正義」は、理解が難しく、実現はさらに厳しいものです。
「正義」は自己を正当化し、酔いしれ、他人を傷つける可能性があります。人をのけ者にしたり、標的にしたり、いじめることはその最たるものです。
「正義」は他人に求めるものではなく、みずからの中に築き上げていくことが大切なのです。
自分は正しく生きているのだろうか?
そう疑問に思ったときは、スピリチュアルカウンセリングで、ご自身の指導霊にて尋ねてみてはいかがでしょうか。良かれと思っていたことが実は間違いであると気づくことができるかもしれません。
詳しくはホームページをご覧ください。
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