事故や窃盗、傷害など、被害を受けた人は加害者のことを思うと憤りを感じぜずにはいられません。自分にこれといった過ちがなければ、なおさらです。
今日は「赦(ゆる)し」について書こうと思います。
「赦し」と「許し」は同じ発音の「ゆるし」ですけれども、意味は異なります。
赦しとは、一言で言うと「罪を憎んで人を憎まず」のことです。
つまり、被害者の立場である人が加害者に対し、条件を一切つけることなく和解をする、これこそが「赦し」です。
賠償金をもらって、ゆるすのは赦しではありません。
さらに、赦しには「罪を免じる」という意味はありません。
因果律の法則は絶対であり、良くない種をまいたら、相応の収穫をしなくてはいけません。いかなる理由があっても、どんな手段を使っても、この真理からまぬがれることはできません。
だから加害者が、「私を赦してください」というのは明らかな思い違いであり、ありえないことです。
そして、赦しができたのなら、被害者は霊的進化をとげることができます。
被害を受けたからといって、復讐企てたり、恨んではいけません。
自分の霊格を下げてしまうことになりかねません。
もしあなたが今、被害者の立場であったのなら、辛く苦しい選択であり、自分との激しい葛藤になるでしょうが、赦しを検討してみてはいかがでしょうか。
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