世界の宗教を見回すと神の定義がさまざまであることに気がつきます。ある宗教は神をただ一人であるとし、ある宗教はたくさんの神々がいます。今日はどれが正しいかということではなく、宗教における神の数に着目をして書きたいと思います。
神をただ一人と定義する宗教は世界的に見ると実は圧倒的に少数派です。そしてなおかつ、そのルーツが全て同じです。
神を一人と定義する宗教はユダヤ教、キリスト教、イスラム教です。また、これら3つの宗教の聖地はエルサレムといわれる地域です。そしてこのエルサレムの大きさは、東京23区とほぼ同じくらいの大きさ。びっくりするくらい小さな地域に世界三大宗教の聖地が集まっているのです。
そして、ユダヤ教の神はヤハウエイであり、キリスト教の神はイエス(宗派によって違いがあります)、そしてイスラム教の神はアラー(名前なき神)です。
一方、世界三大宗教以外の宗教のほとんどが多神教です。たとえば古代ギリシャ、ヒンドゥー教、仏教、日本神道、道教、ポリネシアなど、たくさんの神々が信仰の対象となっています。
日本神道を例にあげると、神社でまつられているのは日本書紀に出てくるような神の場合もあるし、山岳のこともあるし、菅原道真のように実在の人物の場合もあります。自然や実在の人物も信仰の対象としているのは、他の宗教ではあまり見かけない特異性です。
また、神というわけではありませんが、精霊や自然霊などが信仰の対象になっていることもあります。
ヨーロッパはみなさんご存知の通り、キリスト教の地域です。しかし、キリスト教が伝わる前はそれぞれの地域に固有の信仰がありました。ヨーロッパの人たちはそういった昔ながらの信仰を切り捨てたりはせず、地域の信仰とキリスト教を融合させながら現在に至っています。
たとえばクリスマスの時期にお祝いをする習慣は北欧で信じられていたトムテという精霊への日頃の恩返しがルーツです。それがイエス様の誕生日とされる12月25日とさらには、サンタクロースのモデルとなった聖ニコラウスが融合して、今の形になっています。イギリスの人たちはトロールやエルフといった精霊を身近な存在として感じています。もちろん、トムテもトロールもキリスト教とは一切関係ありません。
唯一神の信仰はまずは宗教ありきで頭で理解し、感性を抑えているような感じがします。一方、多神の場合は人々の生活を通して誕生した自然発生的な印象を受けます。
神の数自体に整合性がないというのはなんだか面白い感じがしますね。こんなあやふやな状態なのに、人々は自分の神が正しい、お前の神はよこしまだと、何千年も不毛な争いを繰り返しているのです。
世界三代宗教の聖地がエルサレムに集中している理由はまた別の機会に書きたいと思います。
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