憑依のせいにする

今日は「なんでも憑依(ひょうい)のせいにするのは考えものだ」ということについて書きます。

「ここ最近、気分が優れない」「だるくてやる気がおきない」「せっかく入社した会社なのに出社したくない」こういった気持ちになったことは誰にでもあると思います。そして、そういった状態が長く続くと思わず、憑依を疑ってしまったこともあるのではないでしょうか。

憑依は確かにあります。
しかも、憑依は誰にでも起こり得ることで、決して珍しくはありません。

しかし長い期間にわたって憑依がおこなわれ、憑依によって感情をコントロールされてしまうということは、そう滅多にあることではありません。

憑依の期間はとても短くて、せいぜい数分から2〜3時間くらいです。
もちろん、数日から1ヶ月近く憑依されることもありますが、それはかなりまれなケースといってよいでしょう。ですから、憑依によって感情をコントロールされるのは、本当にごくわずかな時間、期間にすぎないのです。

ここで関心をもって欲しいのは、憑依されたということよりも、憑依を招いた原因についてです。

たとえば、「ここ最近、気分が優れない」というのであれば、最近の自分は何を考えているのかを振り返ってみてください。
後悔することやうまくいかないことがあって、それをクヨクヨと悩んでいませんでしたか?

「だるくてやる気がおきない」というのであれば、後ろ向きな考えを続けていたり、将来に対する夢や希望を失っていませんか?

「せっかく入社した会社なのに出社したくない」というのであれば、学生の立場と社会人の立場をしっかりと把握していたでしょうか。
学生の時に求められていたことと、社会人、この場合は特に会社組織の一メンバーとして求められていることは当然ながら違います。そういった、意識を大きく変化させなくてはいけない、大切な時期に、あまりよく考えもせずに、なんとなく社会人になりませんでしたか?

よくない思考の状態を維持していると、意識体(魂)はあっという間に疲弊してしまいます。報われない、こんなはずじゃなかったという失意も同様です。こういった意識体の疲弊が、波動を下げる原因になるのです。

波動が下がってしまうと、その波動と同じ波動を持ったスピリットが意図せずに磁石のようにくっついてしまいます。これが憑依です。

しかし、肉体をまとう私たちと、スピリットには大きな隔たりがあります。いつまでも一緒にはいられません。ちょっとしたきっかけ、たとえばちょっと良いことがあった、うれしいことがあったなど、人の波動が変わった瞬間に憑依がはずれるのです。

不都合があった時に、憑依という都合の良い悪者を仕立てあげて、そのせいにするのは簡単なことです。でもそれは逃げでしかなく、なんの解決にもなりません。

不都合な状態を築き上げてしまったのは自分自身であることに気づき、考え方や心の状態を変えることが大切なのです。

「私は憑依されやすい」
と思うのでしたら、それは思考ばかりではなく、ライフスタイルにも問題があるのかもしれません。

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